用語集
分かりにくい用語を、ここで平易な言葉で説明します。「推定」と付いているものは、すべて推定値です。
データと報告書
13F
米国の機関投資マネージャーは、米国上場株式などの証券1億ドル以上について投資裁量権を持っている場合、各四半期末から45日以内に、保有銘柄をSECに報告しなければなりません。この報告書をForm 13Fといいます。記載されるのは四半期末日時点の買いポジションだけで、空売り、現金、海外の株式、四半期中の売買は分かりません。
訂正報告書(13F-HR/A)
提出した後に誤りが見つかったときや、情報を補うときに提出する訂正版です。「新しい保有銘柄を追加する」訂正は元の報告書に加えられ、「報告書全体を出し直す」訂正は元の報告書に取って代わります。
機密扱い
運用者は、一部の保有銘柄を最長1年間、一時的に非公開にするよう申請できます。その間、これらのポジションは13Fに現れません。
バリュー投資の巨人 (巨人)
当サイトが公開の規則に従って選んだバリュー投資家。規則は収録基準をご覧ください。
株式分割
企業が1株を複数の株に分けること(たとえば1株を4株に分割)。株数が増え、1株あたりの価格はそれに比例して下がり、総額は変わりません。当サイトでは、売買と取得単価を計算する前に分割を調整しています。
「<0.1」のような表記
ゼロではなく、表に出せる最小の桁より小さいことを表します。「<0.1%」は0より大きく0.1%未満、「+<0.01」は増えたものの0.01未満、「−<0.1」は減ったものの0.1未満です。わずかな買いが「0.0」と表示され、動きがなかったように見えるのを避けるための書き方です。
価格
四半期末の株価
13F報告書の四半期末の時価 ÷ 株数で、四半期末日の終値にほぼ等しくなります。複数の巨人が保有している場合は中央値を取ります。当サイトでいう「現在」は、すべて最新四半期の四半期末の株価を指します。
四半期初の株価
前四半期の四半期末の株価(分割調整済み)。
推定売買価格
(四半期初の株価+四半期末の株価)÷ 2。13Fは巨人がいつ、いくらで売買したかを示さないため、おおよその水準を推定するしかありません。
推定売買金額
株数の変化 × 推定売買価格。
推定平均取得単価
買い増しのたびの株数 × 推定売買価格を、加重平均したもの。一部売却では取得単価は変わりません。
起点
1999年第1四半期(またはその巨人の最初の電子報告書)より前から保有していたポジションは、その四半期末の株価から取得単価の計算を始めます。巨人が実際に買ったときの取得単価ではありません。
取得単価比
四半期末の株価 ÷ 推定平均取得単価 − 1。プラスは四半期末の株価が推定取得単価を上回っていること(含み益)を、マイナスはその逆を表します。配当は含みません。
保有銘柄と共通保有
ポートフォリオ比率 (ウェイト)
ある企業の四半期末の時価 ÷ その巨人の株式全体の四半期末の時価。
保有する巨人の数
その四半期にその企業を保有している巨人の数。同じ企業の異なる株式クラスを持っていても、1人として数えます。
総合ウェイト
各巨人のポートフォリオに占めるその企業の比重を合計し、その四半期の集計対象の巨人の数で割ったもの。巨人1人を1票として数えるので、大きなポートフォリオが結果を左右することはありません。例:60人の巨人のうち、1人が10%、もう1人が5%を投じ、ほかの巨人は保有していない場合、総合ウェイト=(10%+5%) ÷ 60=0.25%。
金額ベースの比率
巨人たちの保有銘柄の時価を合計したうち、その企業が占める割合。大きなポートフォリオ(たとえばBerkshire Hathaway)に左右されるため、当サイトは主に総合ウェイトを見ています。
新規取得、買い増し、一部売却、全株売却
新規取得:前四半期には保有がなく、今四半期は保有。買い増し:株数が増加。一部売却:株数は減ったが、まだ保有。全株売却:前四半期には保有していたが、今四半期は保有なし。株数はすべて分割を調整済みです。同じ企業の株式クラスを乗り換えても、売買とはみなしません。
ポジション変化幅
株数の変化 × 四半期末の株価 ÷ その巨人の四半期初と四半期末のポートフォリオ総額のうち大きい方で、単位はポイントです。大きい方を分母にするのは、巨人が1四半期で保有の大半を売ると四半期末のポートフォリオが小さくなり、それで割ると100を超える数字が出てしまうからです。1件の売買がその巨人にとってどれほど重要かを見るためのもので、同じ1億ドルの買いでも、小さなポートフォリオにとっては大きな動き、大きなポートフォリオにとっては小さな調整にすぎません。
最も比重の高い単一銘柄 (確信度が最も高い銘柄)
ある企業が1人の巨人のポートフォリオに占める比重。比重が高いほど、その巨人の資金のうちその企業に向けた割合が大きいことを表します。報告書上の事実であり、その投資が優れていることを示すものでも、購入を勧めるものでもありません。
連続買い増し
同じ巨人が同じ企業を2四半期以上続けて買うこと。
買いの集中と見方の分かれ
買いの集中:同じ四半期に3人以上の巨人が同じ企業を新規取得または買い増しすること。見方の分かれ:同じ四半期に、買い手と売り手がどちらも3人以上いること。
平均保有四半期数
その巨人が現在保有している各銘柄について、保有を始めてから現在までの四半期数を平均したもの。
全体の傾向
買い越し巨人の割合
その四半期に推定で買いが売りを上回った巨人が、集計対象の巨人全体に占める割合。50%を上回れば、過半数の巨人が買い増していることを意味します。
純投入率
今四半期の推定買い越し額 ÷ 前四半期のポートフォリオ。「純投入率の中央値」は、巨人ごとの純投入率を一列に並べ、ちょうど真ん中に来る人の値を取ったものです。1人1票なので大きなポートフォリオの影響を受けず、前四半期のポートフォリオがとても小さく、買えばすぐに100%を超えてしまう1人や2人の巨人に引っ張られることもありません。
回転率
買いと売りの小さい方 ÷ 平均ポートフォリオ。その四半期にポートフォリオがどれだけ入れ替わったかを表します。
上位10銘柄の比率
1人の巨人の保有上位10銘柄の比重の合計。高いほど集中していることを表します。
共通保有の集中度
総合ポートフォリオの上位10銘柄の比重の合計。高いほど、巨人たちが同じ少数の銘柄に集まっていることを表します。
重なり度
企業ごとに「その巨人の比重」と「総合ウェイト」の小さい方を取り、すべて合計したもの。高いほど、その巨人の保有銘柄が巨人全体と似ていることを表します。
長期の成績
生存者バイアス
「生き残った」対象だけを見ることで、全体の成績を実際より高く見積もってしまう偏り。当サイトの収録リストは今日選んだもので、早い時期に廃業した運用者は含まれていないため、古い年ほど楽観的な方向に偏ります。
株価のみ(配当を含まない)
当サイトのリターンは四半期末の株価の変化だけで計算し、配当、手数料、税金は含みません。2006–2025年を例にとると、配当込みのS&P 500は年率11.00%(S&P Dow Jones IndicesのSPIVAレポート)で、株価のみで計算した当サイトのSPYは8.87%です。その差の約2ポイントは、主に配当によるものです。
SPY
米国のS&P 500指数に連動するETFで、当サイトでは市場の代表として使っています。価格は同じく13Fの四半期末の株価から取っています。

